1. 借金と追い詰められた状況
私が資産1000万円から100万円まで一気に減らしてしまったのは、借金と含み損の膨張、そして個人的なライフイベントが重なったからです。私は当時、250万円の借金を抱え、信用取引で約200万円の含み損を出していました。さらに、現物で持っていた株の含み損も日々増えていき、毎日追証の危機にさらされていました。
そんな状況の中、結婚と妻の妊娠という大きなライフイベントが重なり、急遽結婚式を行うことになりました。私は子どもが生まれるまでには、何としても借金をゼロにしておきたいと考えていました。しかし、その焦りとプレッシャーが、結果的に資産の大幅な減少につながることになったのです。
2. ショックと焦り:お金が全てだと思っていた時期
資産が減少していく中で、私は非常に大きなショックを受けました。正直に言えば、その時点では「お金が私の人生の全てだ」と思っていたのです。資産が増えていく他の人たちをTwitterで目にするたびに、焦りと劣等感が募り、Twitterを見ることすら辛く感じました。
「もう株を引退しよう」と何度も思いました。自分が努力して築いてきたものが、一瞬にして崩れていく感覚は、言葉にできないほどの喪失感を伴うものでした。
3. バフェットの教えと私の気づき
振り返ってみると、投資家ウォーレン・バフェットの教えがまさにその通りだったと痛感しました。「信用取引は、最も望んでいないタイミングで清算しなければならない瞬間が必ず来る」という言葉が現実となったのです。ただし、私は単にタイミングが悪かっただけで、もし最良のタイミングで購入できていれば、大きなリターンを得ることができたのではないかとも感じています。
この経験から学んだのは、資産運用においては「最悪の事態」に備えるリスク管理が必要不可欠だということです。信用取引は非常にリスクが高く、一瞬のミスやマーケットの動きによって、全てを失う可能性があるのです。
4. すべての投資家へ:今の取引を再考してほしい
私のこの経験は、すべての投資家に伝えたい教訓です。特に、信用取引や借金を伴う投資を行っている方々に、自分のリスク管理が本当に適切か、今一度見直していただきたいと思います。最悪のタイミングで、強制的にポジションを手放さなければならなくなる可能性を常に考慮すべきです。
5. 結局、お金より大切なものに気づいた
株価が上昇すれば借金を完済できると信じていましたが、実際には株価は逆に動き、大きな損失を出しました。しかし、その時の判断を後悔はしていません。今は、大好きな妻と可愛い子どもと幸せに暮らしており、お金に対する考え方も大きく変わりました。
毎月の給料で生活は十分に成り立っていますし、仮に今、資産が2000万〜3000万円あったとしても、生活が大きく変わることはないでしょう。それよりも、家族と一緒に過ごす時間や幸せを感じる瞬間が、私にとって何よりも大切なものになりました。
その余裕が生まれたからこそ、少しずつ投資の成績も回復してきていると感じています。お金は大切ですが、それ以上に大切なものがあることに気づけたことが、私にとって一番の財産です。
まとめ
資産が大きく減少した経験は、当時の私にとって非常に辛いものでしたが、そこから学んだ教訓や気づきは私の人生を豊かにしてくれました。全ての投資家に対して、リスク管理の重要性や、人生で本当に大切なものについて考えるきっかけになれば幸いです。