結論
確かにバフェットはそのように言っていますが、彼自身の投資がその発言を否定しています。バフェットは長期投資家ではあり、ごく一握りの株が彼を世界トップレベルの資産へと導きました。バフェット自身が買っている株で最も長い期間所有しているのがバークシャハサウェイです。バフェットはバークシャハサウェイ1社だけで十兆円という莫大な資産を築き上げました。確かに彼自身のPFはたった1社によって大きな利益を挙げています。しかし、バークシャハサウェイを通して行われている投資では、四半期以内に売却する銘柄が多く長期投資を行っているのはほんの数銘柄です。どちらかと言えば、中長期投資家と言えるでしょう。
私自身、バフェットの言葉を過信した結果大きな利益を取り逃した例が何度もあります。例えば、フロンティアインターナショナルという会社があるのですが、買って数か月で200%近くの含み益を出しました。この時、四季報の次期予想は減収減益だったと思います。しかし、私はこの会社の長期的な未来を信じてガチホすることにしました。結果的に、コロナによりイベント自粛もあり、30%の含み損を抱えて損切りすることになりました。
当然、天井で売ることは不可能ではありますが、200%の含み益を丸々溶かして、損切りで終わるというのは長期投資といえども賢明な判断とは言えないでしょう。株は買うのは簡単ですが、売るときは本当に難しいです。なので、機械的に売買できるルールがないかと日々試行錯誤しています。
株の売却タイミングを決めるポイント
1. 目標価格に達したとき
多くの投資家は、株を購入する際に目標価格を設定します。この価格は、自分の投資目標やリスク許容度に基づいて決めるものです。株価が目標に達したら、一度売却を検討しましょう。目標価格を設定せずに感情に左右されると、欲張ってさらに上がるかもしれないと考え、最適なタイミングを逃すことがあります。
- ポイント: 事前に利益目標を明確にしておくことで、冷静に判断しやすくなります。
私は信用買いを使って目標株価を設定するようにしています。
例えば、200株買って+100%になれば100株売却して、残った100株を現引する方法です。こうすれば、残りの20%現金を入れるだけで持ち株が増えるのです。ただし、信用取引なので掛け過ぎには注意が必要です。
2. 業績や市場の変化があったとき
企業の業績悪化や業界のトレンド変化、あるいは市場全体の不況は、売却を検討する大きな要因です。株価が急落する前兆となることもあるため、ニュースや企業の業績報告には常に目を向けておくことが重要です。特に、長期的に保有するつもりだった株でも、根本的な状況が変わった場合には売却を考えた方が良い場合があります。
私は基本的に四季報の業績予想を元に買うかどうかを決めています。もし、自分が描いていたシナリオが崩れる(業績予想が大きく減収)場合には、損切りや利確を検討します。ただ、私は売りだと思っても株価が上がり続けることもあります。しかし、それは自分のルールに従った結果だからと受け入れるようにしています。
3. 資産のリバランスを行うとき
投資ポートフォリオを定期的に見直し、資産のリバランスを行うことも、売却のタイミングを見つける上で重要です。ある銘柄が大きく値上がりし、ポートフォリオのバランスが崩れた場合には、リスク管理の観点から一部を売却し、他の資産に振り分けることが有効です。これにより、リスクを分散しながらも、利益を確保することができます。
これは今まで全く意識していなかったことです。今は円安が進んでいるので、米国株に手を出していませんし、数年前の急激な円安の局面で全て売却してしまい、指を咥えてずっと眺めているだけなのですが。。。また、米国株をPFに入れる時がくれば、米国と日本株のリバランスも検討するようにしようと思います。
4. 感情に左右されない判断
投資において感情は大敵です。特に、株価が急激に上昇したり下落したりする場面では、冷静な判断が難しくなります。株価が下落したときに慌てて売却する「パニック売り」や、上昇している最中に買い増しをする「フォモ(FOMO: Fear of Missing Out)心理」に注意が必要です。長期的な視点で、冷静に売却タイミングを判断することが成功への近道です。
パニック時は最高の買い増しチャンスです。
「人が臆病な時は恐る恐る。ただし、相場を出し抜けると思ってはいけない」
私は2024年7月末~8月初めの日経大暴落の時、ストップ安で有望な銘柄を買いあさりました。1週間で30%の利益を出しました。
ただ、信用買いで大きくポジションを取っていた時に被弾したので、損切りも多かったです。結果的には10%程度の利益だと思います。
経験上、私が信用買いを大きく膨らませた時に暴落が来ている気がします。どんな相場でもまず生き残ることを意識したポジションが大事だと思います。
5. 税金を考慮した売却戦略
日本では、株式の売却益に対して約20%の税金が課されます。このため、利益が出た場合には税金も考慮に入れて売却戦略を立てることが重要です。例えば、年末に利益確定を行い、利益を分割して翌年に持ち越すことで、税負担を分散することが可能です。また、損失が出ている株を売却して、他の利益と相殺する「損出し」も有効な節税対策です。
損出しに関しては合法的な節税方法で、知っておいた方が良いと思うので次回ご紹介しようと思います。