サンリオ 2026年3月期〈1Q〉決算を読み解く — 世界で愛されるIPの現在地

投資

決算ハイライト

  • 売上高:430億円(前年同期比 +49.1%)
  • 営業利益:201億円(+88.0%)
  • 経常利益:202億円(+72.6%)
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益:141億円(+37.8%)
  • 自己資本比率:56.4%(前期末 52.9% → 改善)
  • 配当予想:年間60円(中間30円/期末30円へ増配)

良かった点

  1. 複数キャラクター戦略の成功:50周年の「マイメロディ」や20周年の「クロミ」に加え、「ハローキティ」「ポムポムプリン」「シナモロール」など認知・需要が広く拡大。
  2. ライセンス事業がグローバルで伸長:北米・中国を中心に、欧州でもファストファッション各社との大型コラボが奏功。
  3. テーマパークの強さ:ピューロランド/ハーモニーランドとも来場者・客単価が上昇し、過去最高益を更新。
  4. インバウンドの寄与:国内店舗売上の約4割を訪日客が占め、高水準を維持。

気になる点

  • コスト上昇:マーケ費やテーマパークの人員・修繕などで販管費は増加傾向。
  • 為替影響:今期は為替差損を計上(前年は差益)。為替動向に利益が左右される側面。
  • 地域のばらつき:韓国は景気・小売り環境悪化の影響で伸び悩み。

今後の注目ポイント

  • 大阪・関西万博×キティの波及効果:公式コラボ商品・プロモの拡散が国内外で追い風。
  • 会員基盤「Sanrio+」の活用:会員数は約276万人。D2C/OMOの磨き込みでLTV最大化へ。
  • 海外ライセンスの深掘り:北米・欧州・アジアでの大型コラボ、デジタル(ゲーム/メタバース等)での新マネタイズ。

投資視点(メモ)

短期的には高い成長をしっかり利益に転換。中期では「複数キャラ×グローバル×デジタル」の多層マネタイズが鍵。株価は期待を織り込みやすい領域でもあるため、好決算後の押し目や、配当方針のアップデートの有無を見ながら段階的に検討したいところです。

※本記事は公開資料を基に作成した投資メモであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。

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